その他

【理容師と美容師の階段】広告と売上<利益という考え方

【理容師と美容師の階段】広告と売上<利益という考え方

こんにちは

広島市安佐南区山本のヘアサロンLOG HAIRです。


不定期で更新する「理容師・美容師の階段」シリーズは、僕がサロンをオープンしてから感じたこと等を書いていきます!

このシリーズはどちらかというと理容師さん美容師さん向けの内容です♪ 

前回のテーマは、「自己評価とプライドと認知バイアス」でした!

今回のテーマは「広告と売上<利益という考え方」について

僕なりの考え方を書いていきますね!

さてさて

皆様は売上と利益、どちらが重要だと思いますか?

まあ、当然ですけどもちろん利益の方が重要です!

雇われてる側の給料明細で例えると、

売上=総支給額、利益=差引支給額のことです。

サラリーマンと同じように、経営には売上(総支給)から運転資金コスト(材料費・地代家賃・人件費、その他保険料・住民税など)がかかるので、

それらを引いたもの(経費+運転資金)の残りが上がり(収入)になるんです。

これがまあ利益のことです。

この利益は積み重ねから増えていくので、急に上がることはあまりありませんが月々、または年間単位で多少の変動があります。

売上やコストが変動すれば、利益も変動するからです。

つまり、

売上が高くてもコストが高過ぎれば利益率は良くないし、

売上が低くてもコストが低ければ利益率も悪くはないのです。

なので!

売上が高くてコストが低ければ利益率はより高くなるし、

売上が低いのにコストが高過ぎれば利益率はより悪くなります。

売上を上げるのはもちろんのことですが、売上が上がっても同時にコストが上がりすぎると自転車操業のようになってしまい利益が増えにくくなってしまいます。

(まあ基本的には売上が上がればコストも上がるのが普通ですけどね)

ちなみに個人事業主の場合は3月の確定申告で年間の売上から経費を引いたもの(利益)から所得税が計算されます。

毎年5月の所得税の支払いや住民税・健康保険・年金・個人事業税・固定資産税・家賃・光熱費・通信費・経費・事業ローン、その他生活費も含めると諸々の支払いの機会がとても多いんです。

郵便物なんかほぼ請求書なんで。笑

マジにめっちゃ支払い多いんですよね。

(経費と生活費は別に年間100万円くらい支払ってます)

しかも経営してると、修繕費など思わぬお金が突然必要になる場合もあるし、

生きてる以上はプライベートでお金が必要になる場合も当然あるし、

現金はなるべく手元にあった方がいいんです。

ていうか、現金なくなると運転できなくなるので潰れます。

要は手元に残るお金、つまり利益が多い方が安心&安全に経営を続けることができるということです。

お金があればそれだけ大きい融資を受けることも可能になるので、やはりお金がある方が出来ることも多くなり経営力は強くなります。

で、

今度は利益率に直接関係する売上とコストについてお話します。

「コストはできるだけかからない方がいい」

そういう感覚の人がほとんどかと思います。

間違ってはないのです。

経営で節約の精神は大切ですからね。

極端にいえばコスト1割なら残り9割は利益なので。

ただひたすらコストをかけないのがいいかというと、

ちょっと違うというか、どちらかというとそれは消極的な考え方かなーと思っています。

正確には、「無駄なコストはかけないのがベスト」です。

ということは、かけるべき必要なコストも経営には存在するということです。

お客様の為、サービスの質の為にかけるコスト。

それはコストでもあり、投資でもあります。

売上へと変わる投資。

自分の利益の為でもあり、お客様へのサービスの為に必要な投資です。

むしろここを投資と捉えられるタイプは経営力が強いです!

かけるべき必要な投資、理美容業で例えるとそれは内外装・設備・道具・商材・広告だったりします。

内外装にお金をかけるのは=空間・集客の為でもあるし、

設備や道具にお金をかけるのは=品質やサービスの為でもあるし、

宣伝にお金をかけるのは=認知・集客・ターゲッティングの為でもあります。

あ、あと1番肝心の自分の技術にお金をかけるのは=お客様のなりたいを叶える能力と魅力・安心感の為でもあると思っています。

(これが下手くそ過ぎたら内外装が立派でも見かけ倒しでしかないですからね…)

経営はこの投資とコストのバランスをうまく考えながら売上に反映させ、利益を生むのがポイントになります。

経営は何か投資した分だけ戻りも多くなりますが、投資しない経営はリターンもそれなりです。

「コストが…」とネガティブな感覚から投資できないタイプだと売上はそのうち伸び悩むか、最悪詰む場合もあるかもしれません。

(投資できるほどの余裕がなければ別ですが…)

ダビスタ(競馬ゲーム)だと強い馬を作るときに、地味な格安血統と高価なセレブ血統だとどっちがG Iレースを勝ちやすいかってイメージと似てるかもしれません。

(やったことないとわかりにくいかもですが。笑)

例えば広告費についてのコストを例に挙げます。

コレ、賛否がおもしろいくらい二手に分かれるんです。

広告に投資できる側とできない側です。

ちなみに僕は肯定派。

広告宣伝についてはいずれ詳しく書くので、今回は簡単に書きます。

そもそも広告をやる必要がないくらい天井MAXに近いくらい売上がある場合なら、

広告をして広告分の回収ができても広告分だけタダ働きになるので利益率のプラマイはゼロです。

広告を使えば広告宣伝費以上の売上は最低でも120%以上必須です。

100%だと利益はゼロですw

なので売上のキャパに余白が多少でもあるなら広告宣伝を使わない理由はありません。

顧客数のキャパが80〜90%未満ならやった方がいいです。

例えばスタッフ2人でまわす場合、MAX売上200万としたら80%では売上160万、90%で180万、MAXまではまだまだ働けますよね?

20万ちがえばアシスタント〜スタイリストの人件費一人分に匹敵しますからね。

(プラマイゼロなら利益的にはやるメリットが少ない)

広告宣伝費ぶんだけ売上はマイナスからスタートするので、最低でも広告費+○万、○○万以上の売上が目標になります。

ここはサロンのスタッフの数が多いほど目標ラインは上げられると思います。

例えば1人サロンで1ヶ月に広告宣伝費10万使ったなら15万以上、20万以上売り上げる。

月額の場合ならそれを毎月続けていくことが必須になります。

肉を切らせ続けて骨を断ち続けるです。

そしたら当然努力しないといけなくなりますよね?

なので広告を上手く使えれば経営力は実際にメキメキ上がります。

広告をうつかどうかで悩む人の大半は、

・高い広告費はもったいないから使いたくない

・どうせ広告で集客してもその時だけの一見でその後に結びつかない

・クレームが怖い

・今のやり方でコストをかけずに地道にやっていく

とか、そんな感じのことが多いです。

(ちょっとネガティブ)

これは半分正解で、半分不正解です。

バントのみでもホームランのみでも不正解

広告宣伝費がある程度かかるのは効果がある程度見込めるメディアだからという場合もあるし、

広告費が格安・無料というのは広告媒体の影響力がさほどでもないからということでもあります。

費用対効果ですね。

無料広告媒体はノーリスクですが効果自体がさほどでもないのが現実です。

ノーリスク&ローリターンかハイリスク&ハイリターンか。

正直このあたりは経営者のセンスと性格が出ますね。

僕の感覚だと費用対効果は、

もう一つミドルリスク&ミドルリターンがあるとしたらそれを実力でミドルリスク&ハイリターンに持っていく感じです。

ノーリスク&ハイリターンはいわゆるバズりですね。

正直、よほど突出がない限りは狙って結果を出すのは1番難しいと思います。

広告企業もビジネスなので効果が薄いサービスには当然理由があります。

(高すぎるサービスも当然あります)

安直に低コストで高い利益を望もうとするのは…ね。

実際の体感的にも無料広告サービスの掲載なんかはほとんど集客効果も弱かったですし、

逆にそういった媒体からはターゲット層のミスマッチを生んでいました。

そして、

ちゃんとした広告を出しても宣伝効果が薄い場合は宣伝のやり方(伝え方)が悪いのと、店舗やスタイリストに魅力が足りないからです。

内容が見る側に刺さってこないから。

普通過ぎるのはダメ

地道に顧客を増やしていく方法はたしかにリスクは少ないですが効果もその通りに地味で、大化けして限界突破するまでには少々時間がかかり過ぎると思います。

僕も最初の最初はH○Bのように高い広告費は使えなかったし、2年くらいは地力のみの地道な集客をしてましたね。

(オープン時にチラシ1.5万枚を2〜3回ポスティングするくらいのことはしてましたけど)

広告をうちたくないタイプに多いのは、

お金をかけたくなくて利益率だけを求めすぎる傾向にあります。

なので店舗のホームページ等も作ったりはせず、

宣伝媒体は広告だらけの無料ページとかGoogleとかエ○テンだけとか。

高単価メニューを推してるにもかかわらず支払いが現金のみとか。

まあ、たぶん広告をうまく使ったことがないとこんな感じがほとんどだと思います。

正直、消極的な集客方法では単価も上がりにくくなってしまいやすく、実際の営業もどうしても地味になりやすいです。

丸井ヤング館w

逆に広告を積極的にうまく使う側だと、

・現状の投資額の上限と理想の売上を照らしながら広告費を図る

・一時の集客にならない広告戦略と一時だけの広告戦略を同時に使い分ける

・店舗、自身の武器を明確にしてターゲットを絞り、広告のタイミングを図る

・広告による集客効果でスタイリストやアシスタントに経験をつけながら育てつつ、残りの空きキャパを全て埋める

とか、

広告をうまく使える側だと最初は毎月10万もする広告宣伝費を早く辞めたがっていたのに、

広告を辞めるメリットが案外少ないといつのまにか感じることになると思います。

デメリットがそんなにないことに気づくから。

(あれ?まんまとしてやられたのかな?w)

広告に対して前向きに、長期的・戦略的に考えられるようになります。

広告費はそれに対しての対価に過ぎないという感覚ですね。

(ちなみに今僕の毎月の広告費はたったの2.2万です)

売上も利益も上がるも上がらないも、すべて自分次第です。

実際、広告による集客を行うことでサロン側にもお客様の要望に応えられるかの能力が求められ、

それに応えられるようにさらに学びを必要とし、結果的に売上以上に実力もつくというメリットもあるわけです。

そして広告を出す前は期待値に応えられるようにレベルアップしておく方がベターです。

(期待値にあまりに応えられなさ過ぎると逆にデメリットが大きくなってしまいかねない)

もし広告をうたない理由がそういった弱気な姿勢からくる場合なら見直してみる必要があるかもしれません。

広告宣伝に投資し、売上&利益をアップさせながらたくさん学び、実力もアップする。

ホームランもバントもヒットも駆使する。

これが最高の理想のカタチです。

ご参考にしてみてください!

(なんか最後、広告企業の営業みたいになったかな?笑)